ドラ1は“当たり多数”なのに…なぜ強くならない? 10年も低迷する中日の不思議

中日・大野雄大、柳裕也、高橋宏斗(左から)【写真:荒川祐史】
中日・大野雄大、柳裕也、高橋宏斗(左から)【写真:荒川祐史】

2010年の大野雄大は沢村賞、2016年の柳裕也は昨季投手2冠

 中日は今季、新たに立浪和義監督を迎えるも、6年ぶりの最下位に終わった。この10年間を振り返ると、Aクラスに入ったのは2020年の1度のみ。落合博満監督時代に築いた黄金期の記憶は遥か遠くに感じる。戦力の根幹をなすドラフトでは、1位指名で獲得した選手が続々と主力になっているにもかかわらず、なぜか低迷から抜け出せないでいる。

 高校生を指名せず“オール即戦力候補”で固めながら不発に終わった2014年ドラフトのケースこそあれど、近年のドラフト1位指名は確かにここ数年戦力になってきた。2010年の大野雄大は2020年に沢村賞を獲得。今季は8勝8敗と貯金を作れなかったが、防御率2.46の安定感を見せた。

 2012年の福谷浩司はプロ2年目からリリーフとしてフル回転。苦しんだ時期を乗り越え、本格的に先発に転向した2020年には8勝を挙げた。2015年の小笠原慎之介はなかなか殻を破れずにいたが、昨季から2年連続で規定投球回をクリア。今季は自身初の2桁勝利となる10勝をマークした。

 2016年の柳裕也は昨季に最優秀防御率と最多奪三振の2冠。今季は9勝11敗と黒星が先行したが、来季もローテの柱としての役割が期待される。そして2020年の高橋宏斗は、高卒2年目の今季にブレークの兆し。平均球速の151.2キロのストレートと落差のあるフォークは抜群で、来季は真の覚醒を果たす年になる。

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