ドラ1は“当たり多数”なのに…なぜ強くならない? 10年も低迷する中日の不思議

ヤクルトは村上、巨人は岡本和、阪神は大山&佐藤輝…ドラ1野手が躍動

 球団の期待通り、投手陣を牽引してきたドラ1たち。その反面、打者の成功例は少ない現実もにじむ。2011年の高橋周平は2019年にベストナインに輝き、翌2020年には打率.305をマーク。ただ、大砲候補の左打者はいつの間にか中距離打者となり、2桁本塁打は2018年の1度のみとなっている。

 2018年に4球団競合の末に獲得した根尾昂は紆余曲折を経て投手に転向。2019年に3球団が競合した石川昂弥は今季大器の片鱗を見せたが、シーズン序盤に故障で長期離脱を余儀なくされた。2020年までの10年間で、野手をドラフト2位までの上位指名しているのは半数に及ばない4年間。その反動からか、2021年は1位も2位も強打の外野手を指名した。

 他球団に目を移すと、ヤクルトは2017年の村上宗隆が歴史的打者に成長。巨人は2014年の岡本和真と2016年の吉川尚輝が主力を担う。阪神も2016年の大山悠輔、2018年の近本光司、2020年の佐藤輝明とチームに欠かせぬレギュラーが並ぶ。

 中日は今季も貧打に苦しみ、62本塁打と414得点はいずれも12球団ワースト。大砲を含む主力打者が育っていない裏返しでもある。どんなにドラ1投手が躍動しても、点を取らなければ勝てない。今年の1位指名も投手。現有戦力の中から強打者の出現が待たれる。

(Full-Count編集部)

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