ほぼ同じ防御率なのに“天国と地獄” チーム最多投球回、試合作って痛恨11敗の悲劇
ロッテ小島の9イニングあたりの援護点は「2.57」
ロッテの小島和哉投手はプロ4年目の今季、24試合に先発して3勝11敗と大きく負け越した。しかし防御率はリーグ6位の3.14。この数字を見ると試合をつくっていることが分かる。データを見てみると、援護に恵まれなかった“不運”が浮かび上がる。
セイバーメトリクスの指標を用いてプロ野球のデータを分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)によると、9イニング当たりの援護点(援護率)を示す「RS/9」は、規定投球回に到達した投手の中では日本ハム・加藤貴之投手(2.50)に次ぐワースト2位の「2.57」。6回自責点3以下でクオリティスタート(QS)と呼ばれ最低限の役目とされるが、小島はたとえ3点に抑えても白星は得られないことになる。
防御率が小島とほぼ同じでリーグ7位3.16のオリックス・宮城大弥投手は2桁11勝をマーク。援護率を見てみると2位の「4.55」と高く、大きな差となって表れていることがわかる。
なお小島は昨季の防御率は3.76と今季より悪かったが、援護率は3位の「4.62」と高く、2桁10勝をマークしている。一方で今季はQS率62.5%の安定感でも遠かった白星。今季はチームで唯一の規定投球回到達と先発陣の柱となりつつあるだけに、来季も粘り強く投げ続けることが求められそうだ。