苦しむ「3連覇」の立役者、38歳右腕は先発転向も戦力外に 明暗分かれた“元守護神”
森唯斗はNPB最遅の461試合目で初先発、オリ増井は戦力外通告を受けた
過酷なポジションのクローザー。長きにわたって活躍できる投手もいるが、ある時点で分岐点を迎え、異なる役割を担う投手も少なくない。ここではクローザーから配置転換された投手たちの今季を振り返る。
ヤクルトの石山泰稚は2018年に35セーブ、2020年にも20セーブを挙げたが、昨季途中に中継ぎに。今季は38登板でチーム3番目の16ホールドをマークし、リーグ連覇に貢献した。日本シリーズでも5登板で防御率0.00と圧倒的な投球を見せた。
オリックスの平野佳寿は今季、リーグ3位の28セーブをマーク。シーズン終盤は中継ぎに回ることも増えた。クライマックスシリーズや日本シリーズでも中継ぎとしてブルペンを支えた。今季トータルで8ホールドを挙げている。NPB通算213セーブ、150ホールドのベテランは来季どのような役割を担うか。
2018年に37セーブを挙げるなどソフトバンクの守護神として活躍してきた森唯斗。開幕から6試合連続セーブをマークするも、その後不調で抹消になった。7月下旬に復帰後は中継ぎに転じ、9月16日の楽天戦でプロ初先発。通算461試合目での初先発は史上最遅だった。通算127セーブの30歳右腕は来季、本格的に先発に挑戦する見込みだ。
2016年に34セーブ、2018年に32セーブをマークするなどリーグ3連覇に貢献した広島・中崎翔太投手はその後故障などで登板機会が激減。2020年は6登板、昨年は4登板だった。今季は28試合に登板も2勝5敗7ホールド、防御率6.46。苦戦が続いている。
オリックス・増井浩俊投手も苦しい1年を送った。日本ハム時代の2015年に39セーブ、オリックス1年目の2018年に35セーブをあげた38歳右腕も今季は2登板(2先発)で2敗、防御率3.86。オフに戦力外通告を受けた。2019年に13セーブを記録した中日・岡田俊哉投手も苦しんだ。5月4日のDeNA戦で8年ぶり先発するも、敗戦投手になるなど2登板(2先発)で2敗、防御率9.00に終わった。
(Full-Count編集部)