2年前の“見切り”は間違っていた? 貧打の中日に助っ人出戻り…ハズレ続きの補強事情
アルモンテが3年ぶりに出戻り、来日1年目には15本塁打&77打点で打率.321
貧打にあえぐ中日に、強打のドミニカンが戻ってきた。来季に向けた補強の一環で、ソイロ・アルモンテ外野手を獲得。2020年まで3年間在籍した助っ人にとっては、3年ぶりの出戻りとなる。この2年間で助っ人が当たらなかった裏返しでもあり、補強の“当たり外れ”が低迷の一因にもなっている。
アルモンテは来日1年目の2018年に132試合に出場し、いずれもチーム2位の15本塁打&77打点をマーク。打率.321と頼もしさを見せた。2年目以降は故障もあり49試合、62試合と出場数が減少。3年で中日を去り、2021年は韓国・KTウィズでプレーした。今季はメキシカンリーグのモンテレイに所属し、打率.322(326打数105安打)、27本95打点を記録し、古巣の目に留まった。
来季8年目を迎える主砲ダヤン・ビシエド内野手に陰りが見える中、もうひとり打線の核は必要不可欠。立浪和義監督は今オフ自らドミニカ共和国に足を運んで大砲候補の獲得を目指すが、日本球界に適応できるかの不安は常について回る。その点では、アルモンテの存在は心の平穏を与えてくれる担保にはなる。
この2年、助っ人の“肩透かし”にあったのは事実。2021年に加入したマイク・ガーバー外野手はシーズン早々に課題が露呈。結果的にわずか12試合出場にとどまり、46打席で18三振を喫する惨状で1年で退団した。今季もペドロ・レビーラ内野手とギジェルモ・ガルシア外野手がシーズン中に育成から支配下に昇格するも、期待に応えられなかった。
難しい外国人選手の“見切り”。外国人枠や金銭的な事情なども複雑に絡んでくるが、結果的に「手放さなければ良かった」となるのだけは避けたいところ。今オフには、アリエル・マルティネス捕手の退団に対し、ファンから驚きの声も。今季82試合に出場し、打率.276、8本塁打24打点。主に外野や一塁での出場だったが、“強打の捕手”は球界でも貴重な存在で、来季その判断の是非が問われてくる。
いずれにしろ、助っ人が躍動してくれなければ低迷からの脱出もおぼつかない。アルモンテは来年34歳。ファンも球団も「戻ってきてくれて良かった」と思えるシーズンにしたいところだ。
(Full-Count編集部)