嶺井FA移籍で混沌のDeNA正捕手争い ドラ1松尾汐恩が見据える「新しい選手像」
希望した愛称は“ハマの侍”「チームのために戦い全力で勝利に貢献」
DeNAは27日、横浜市内のホテルで新入団選手記者発表会を行った。ドラフト1位の松尾汐恩捕手(大阪桐蔭高)は色紙に「必勝」と書き込み、新しい捕手像を目指すことを誓った。
かつて名球会入りした石井琢朗コーチも背負った「5」のユニホームを身にまとい、松尾は「改めて入団したと実感が沸いているし、この先もっと頑張っていかないといけないと感じました」と武者震いした。
そんな18歳は、憧れや目標としている選手を聞かれると「目標とする選手は自分の中でいないんですけど、自分が憧れていただけるように頑張るというのが自分がやっていきたいこと。新しい選手像として頑張っていきたいと思います」とキッパリ。高卒新人とは思えないほど堂々とした口調で答える姿に、高い志がうかがえた。
では“新しい選手像”とは――。「キャッチャーとしてなかなか走って打てて守れてっていう選手って難しいと思うんですけど、そういった新しい選手像を自分がつくっていければこれからも幅が広がると思うので、そういう選手になれれば」と説明する。甲子園通算5発を誇るだけでなく足も兼ね備えており、無限の可能性を秘めている。
チームは昨季最多の74試合でスタメンマスクをかぶった嶺井がソフトバンクにFA移籍。経験豊富な戸柱、伊藤光、若手の山本、益子、東妻らもいるが、スタメンマスクを巡り熾烈な争いが繰り広げられることになる。「キャッチャーとしてのスピード感のあるプレー、積極的なプレー」を自らの強みと語る松尾にかかる期待も自然と膨らんでいく。
希望した愛称は「ハマの侍」。「チームのために戦い全力で勝利に貢献できるように。まず正捕手を目標に、そこから偉大な先輩に肩を並べられるように頑張りたい」と意気込んだ松尾が、正捕手争いに風穴を開けるかもしれない。
(町田利衣 / Rie Machida)