鈴木誠也「野球より悩むことが多かった」 故障や不振よりも…苦悩した“メジャーの壁”
来季から導入のシフト禁止は歓迎「ヒット性の当たりを捕られると一番調子が狂います」
MLBは来年、画期的なルール変更を行う。ピッチクロック(投球時間制限)、一、二塁間を野手3人で守るような極端なシフトの禁止(二塁ベースを境に2人ずつに分かれなくてはならない)などである。鈴木は「投球間隔が短くなるかもしれませんが、僕はもともと、あまり打席を外さない方なので大丈夫です。試合が早く終わればいいです。長いと、しんどいので」と意に介さない。
シフトの禁止については「センターラインが広くなるのはありがたい。僕も今年、センター前だと思った打球を何度か捕られましたから」と大歓迎だ。「打者はヒット性の当たりを捕られると、一番調子が狂います。(これまでのメジャーのシフトは)極端過ぎますよ。特長のある打者が多い中で、ヒットゾーンを消されてしまうので、そりゃ3割打者が少なくなるのも無理はないって思います」と説明。極端なシフトを敷かれるなら、逆をついて、空いているスペースに打てばいいのではないかとも思ってしまうが、「ボールが来るのは一瞬ですよ? そう簡単に狙って打てるものではありません」と苦笑するのだった。
来季こそ本領発揮を期すが、開幕前の3月には第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)もある。鈴木は出場の可否について、「もちろん出たい気持ちはありますが、球団の意向も尊重しなければならない。結構悩んでいます。なるべく早く、年内には答えを出したい」と語るにとどめた。注意深く周囲の人たちの気持ちを汲みながら、最良の道を探っている。
※13時5分、一部を加筆・修正しました。お詫びして訂正いたします。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)