目を疑った預金通帳「金銭感覚バグった」 年俸555%衝撃アップ…成り上がりの“現実”

年俸2500万円から独立リーガーへ「スーパーで値段を見るように」

 周囲からは「派手になった」「変わった」と言われることもあったが、成績で成り上がった身としては、成績で答えを出すべきだと思った。翌2016年は黒星がひとつ先行したが、チームトップタイの7勝と意地は見せた。ただ、以降は右肩痛などにも苦しめられ、2018年限りで戦力外に。一転して、年俸数百万円の独立リーガーとなった。

 戦力外になった年の年俸は2500万円。一気に収入ダウンに直面したが「税金のことを考えてその分は貯金していました」と動じず、好きな野球を継続。独立リーグでは「スーパーで値段を見るようになりました」と、意外にもすんなり環境に順応できた。

 たった数年でも味わえた“プロ野球ドリーム”。「本当に夢のある世界だと思います。お金のためにやっているわけではないですが、プロ野球選手になったからには華やかな面を見たかった」。もちろん上には上がいるし、花開かないまま引退していく選手もいる。毎年訪れる契約更改には、人生が凝縮されている。

(小西亮 / Ryo Konishi)

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