結果の出し方に「魔法はない」 イチロー氏が高校生に説いた“チャンスの心得”

バッティングを披露するイチロー氏【写真:荒川祐史】
バッティングを披露するイチロー氏【写真:荒川祐史】

「自分の形、呼吸、間合いを作ることが大事」

 日米通算4367安打のイチロー氏が3、4日の2日間にわたって、静岡県富士市の県立富士高をサプライズ訪問し、野球部員に直接指導を行った。生徒から寄せられた「チャンスで打てる秘訣は?」という質問に「魔法みたいなことはない」と熱いメッセージを送った。

 現在はマリナーズで会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏が、オフに高校生の指導をするのも3年目。チャンスで結果を残す方法はよく聞かれる質問だという。3日、三塁側のベンチから練習を見ていたイチロー氏に生徒が近づき質問すると、自分の経験談を交えながら答えた。

 自身の高校時代を振り返り「結構うまくて、高校生レベルだとプレッシャーにならない、僕の場合は。練習で打っているようなものなので、当時は『また打点、稼げる』と思っていたけど、プロではそうはいかない」。そして「みんなに聞かれるけど、必ず答えるのは『魔法みたいなことはない』。自分が結果を出して自信をつかむ、それしかない」とキッパリ。

 その上で「打席に入るまでの自分の動き、自分のリズムを作って打席に入れるかが大事。自分の形、呼吸、間合いをつくることが大事。有効だと思う。打席に入る前から(同じ)リズムで入って、それが重要。それは必ず、みんなに伝えます」と続けた。

 イチロー氏と言えば、2009年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)決勝の韓国戦で決勝打を放つなど、ここ一番の勝負強さでもファンに強烈な印象を与えた。高校生との練習では自ら模範を示しながら、選手と共に守り、打ち、走った。その中で準備と自分のリズムを作る重要性を伝えていた。

(Full-Count編集部)

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