丸刈りや長時間練習など「いらない部分も」 鳥谷敬氏が危惧、野球離れに繋がる風習

昔ながらの“風習”には「いらない部分もあると思う」

 好きで始めた野球だからこそ、続けていってほしい。“リタイア”することに繋がる環境の1つが、昔ながらの“風習”だ。「増やすというより、野球をやっている子たちが中学や高校に進んで、技術的な限界を感じて野球を辞めるんだったらいいんですけど、環境だったりとか、違う要因で辞めるというのを少しでもなくせたら」と語る。

「例えば坊主にするのが嫌だとか、私の子どもでも『坊主にするくらいなら他のスポーツやろうかな』って言いますし、残した方が良い部分と、いらない部分もあると思う。練習時間も長いですし、一日中練習する。他のスポーツだったら午前中で終わったりもします」

 NPBから海を渡った選手が、メジャーキャンプの練習時間の短さに驚くことも少なくない。長時間練習、そして学生時代の丸刈り強制などは、日本の野球ならではの風習とも言える。「あとは経済的に難しいとか、そういうところで辞める人をなるべく減らしたい。そういう経済的に厳しい人でも野球を続けられる仕組みを作りたい」と、野球界の将来を案じた。

(上野明洸 / Akihiro Ueno)

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