4番打者より「かっこいい」 近年は適任者不在…西武ドラ1が解決する“課題”
チームは秋山翔吾の流出後、1番適任者を渇望
西武は6日、都内のホテルでドラフト新入団選手記者発表会を行い、ドラフト1位の早大・蛭間拓哉外野手の背番号は「9」に決まった。今秋の東京六大学野球リーグでは全試合で“WASEDA”の4番を張った即戦力候補だが、「プロでは1番か3番を打ちたい」と語る。
「僕は野球をやっている中で、1番と3番がチームの主軸だと思っていますし、かっこいいと思っています。まずはそこを打てるだけの実力をつけたい」と蛭間。一方で「4番はホームランバッターというイメージで、自分がそうだとは思いません。塁に出たり、チャンスで走者を返したりするのが、1番と3番の仕事だと思っていて、自分はそちらの方に魅力を感じます」と説明した。
全10試合で4番を務めた今秋のリーグ戦では、打率.222、1本塁打4打点と振るわず。大学通算13本塁打を量産したとはいえ、下級生の時に務めた1、3番が自分に合っていると感じているようだ。西武としては、2019年限りで秋山翔吾外野手(現広島)が退団後、1番の適任者不在に悩んできただけに、蛭間が1番にハマれば願ったり叶ったりである。
西武の背番号「9」は、昨年のシーズン途中に木村文紀外野手がトレードで日本ハムへ移籍してから空き番となっていたが、蛭間は「他球団を含めると、外野の中心選手の柳田(悠岐)選手(ソフトバンク)、塩見(泰隆)選手(ヤクルト)が付けている印象が強い。そういう人たちを超えたい」と意気込む。さらに「ライオンズと言えば栗山(巧外野手)さんだと思うので、いずれは自分も通算2000安打を達成できるように頑張りたい」と大きな目標を掲げた。
名前の「拓哉」は、キムタクこと木村拓哉と同名。「両親は決して、木村拓哉さんにちなんで付けたわけではないそうですし、顔はかけ離れていますが、“ヒルタク”と呼んでほしいです」とおどけた。どことなく大物感漂うドラ1ルーキーに、“かっこいい1番”としてブレークしてほしいものだ。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)