五十嵐亮太とモーグル上村愛子の“意外な”共通点 趣味高じた絵本に込める雪への思い

五十嵐亮太さんが実際に描いたデッサン【写真:本人提供】
五十嵐亮太さんが実際に描いたデッサン【写真:本人提供】

雪山ならではの景色を楽しめるバックカントリー、五十嵐さんが連れていきたい人物は…

五十嵐:僕もより雪に親しむために、この冬はバックカントリーに挑戦してみようかな。

上村:ぜひ!

五十嵐:大体どのくらいスキーで山を登るんですか。

上村:場所によりますね。20~30分歩くコースもあるし、もっと長く歩くコースもあるし。

五十嵐:一生懸命にスキーで山を登っても、滑り降りる時はあっという間なんでしょうね。

上村:2時間くらい山を登って、1日1本しか滑れないという時もありますよ。もしくは、少し滑って横にトラバース(水平移動)して、また滑って終わりとか(笑)。でも、楽しくて。

五十嵐:苦労して登るだけの甲斐がある楽しみがあるんでしょうね。

上村:スキーで山を登るから見える景色もあるんですよ。白馬でも夏には入れない登山道以外の道が、冬には2メートル近い雪で覆われるのでどこを歩いてもいい。夏山では見られなかった景色や、雪山ならではの風景を見るのがすごく楽しくて。

五十嵐:いいですね。でも、皆さんプロ並みに上手なんだろうな。

上村:いや、そんなことはありません。私も始めて2年くらいで、まだバックカントリーの滑り方は格好よくないので(笑)。ゲレンデは安全に滑れるように整備されていて危ない箇所も目で見て判断できるけど、バックカントリーは足元に何があるか分からないので慎重に、100%ではなく70%くらいのスピードでゆっくり滑れば大丈夫。楽しいですよ。

五十嵐:よし、じゃあこの冬は古田(敦也=元ヤクルト監督)さんを連れていこうかな。60歳近いおじさんでも大丈夫ですか。格好よくはないけど、普通には滑れるおじさんです。

上村:全然大丈夫。また違った雪山を楽しんでみてください。

○上村愛子(うえむら・あいこ)
1979年12月9日、兵庫県生まれ。2歳の時に長野へ転居してから、雪やスキーと身近に育つ。中学2年生でアルペンスキーからモーグルに転向した。高校3年生だった1998年に長野五輪に出場し、7位入賞。その後2014年のソチまで五輪5大会連続入賞した。2007?08シーズンには、日本人初のW杯年間総合優勝という快挙。2014年に引退後は競技の普及や環境活動などに取り組んでいる。11月9日にイラストを手掛けた絵本「ゆきゆきだいすき」(小学館)が出版された。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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