検査しても「原因がわからなかったのは当然」 難病で日常生活に支障…悲鳴を上げた左足

守護神返り咲きへ「1軍で通用する球をしっかり積み上げていって、勝負はそこから」

 最終的な診断は、想像もしていないものだった。胸椎黄色靭帯骨化症とは、背骨付近の靭帯が硬くなり神経を圧迫する病気だ。「不思議なことに、圧迫されていたのは胸の神経で、症状は下半身に出ていたのです。いくら下半身を検査しても、原因がわからなかったのは当然でした」と三嶋は説明する。

 今季は13試合2勝2敗5ホールド1セーブ、防御率2.84。手術後、日常生活には支障がなくなったと言う。練習も徐々に強度を上げ、今では1日置きにブルペンで40球のピッチングを行っている。「僕自身は来年の頭(開幕)から、中継ぎのポジションを奪いにいく気持ちでいます」と言い切る。

 ライバルの山崎はメジャー移籍を取り沙汰されていたが、6年契約を結びチーム残留を選択した。伊勢大夢投手も今季リーグ最多の71試合に登板して防御率1.72をマークし、守護神の座を虎視眈々と狙っている。そんな中、三嶋は「まずはこの難病と向き合い、復活すること。1軍で通用する球をしっかり積み上げていって、勝負はそこからです」と自分に言い聞かせるようにうなずいた。口には出さなくても、「いずれクローザーに戻ってみせる」と心に決めているに違いない。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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