巨人にオコエは本当に必要? 溢れる右打者…現役ドラフトで気になる“本当の弱点”

巨人・原辰徳監督(左)と阪神・岡田彰布監督【写真:荒川祐史】
巨人・原辰徳監督(左)と阪神・岡田彰布監督【写真:荒川祐史】

現役ドラフトで12人が移籍、西武は弱点補強に成功か

 プロ野球初の「現役ドラフト」が9日に開催され、12選手の移籍が決定した。各球団は2人以上の選手を提出し、必ず1人以上取らなければいけない。今回の結果は、それぞれ弱点に対する補強として成功したのだろうか。セイバーメトリクスの指標を用いて分析などを行う株式会社DELTA(https://1point02.jp/)のデータも使いながら、結果と照らしあわせてみる。

 目的がはっきり見えたのは、西武と中日だった。ともに指名したのは、右の長距離砲。西武は阪神から陽川尚将外野手を獲得した。今季、西武は12球団ワーストの打率.229。また、リーグの平均的な打者に比べてどれだけチームの得点を増減させたかを示す指標「wRAA」は、外野3部門でリーグワーストだった。陽川の存在は、まさに弱点にピッタリの補強と言えるだろう。

 中日はDeNAから細川成也外野手を獲得。今季12球団ワーストの62本塁打に終わっただけに、当たれば飛ぶ“ロマン砲”の存在はピッタリに思える。一方で、昨年のルーキー・鵜飼航丞外野手、福元悠真外野手らが秋季教育リーグで覚醒の兆しを見せたのは確か。さらに、阿部寿樹、京田陽太と内野の主力をトレードで放出。捕手も手薄になっていることから、外野手の選択には少しばかり疑問が残る。

 ロッテはオリックスから大下誠一郎内野手を指名。自由契約になったブラントン・レアード内野手の穴を埋めることが期待される。また、岩見政暉内野手、内田靖人内野手ら大砲候補を戦力外にした楽天は、広島・正隨優弥外野手を指名。パンチ力ある右打者の獲得は、おおむね弱点補強に成功した印象だ。

阪神は防御率12球団1位で投手指名、巨人も右打者飽和状態に…

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