最長は7秒05、“測定不能”の特大弾も… 今季飛び出した滞空時間の長いアーチ
1位は楽天・浅村、吉田正の照明直撃特大弾は“測定不能”
2022年のパ・リーグでは計613本のホームランが飛び出した。今回は、季節外れの“打ち上げ花火”としてホームランの滞空時間トップ5を披露。パで一番高々と上がったホームランを打ち上げた“花火師”は誰か? トップ5を紹介する
5位に入ったのは、6秒4でライトスタンドへ放り込んだ日本ハム・清宮幸太郎内野手だ。筆者はこの20年、プロ・アマ問わず多くの選手の滞空時間を計測してきているが、感覚的に6秒を大幅に超えるくらいになると、観客が一度息を飲むせいか、打球が落下する直前のほんの一瞬、静寂が生まれ、着弾後に「ドッ」と大歓声が沸くことが多い。この一打もまさにそうだった。
4位はオリックス・頓宮裕真捕手。低めの変化球をすくうように打ってレフトスタンドに運んだ6秒46の一打がランクインした。3位はソフトバンクでおもに1、2番を打つことが多い三森大貴内野手で、タイムは6秒66。高々と上がってから本拠地・PayPayドームのホームランテラスへ吸い込まれるように着弾した打球だった。
6秒69で2位になったのはオリックスの杉本裕太郎外野手。「さすがです」という以外に言葉がみつからない。ホームラン王のタイトル経験者であり、生粋のパワーヒッターであることをみせつけた一打だった。
番外編は2本。1つめは、このランキングとは真逆の「最短の滞空時間」、いわゆる超弾丸ライナーのタイムで、ソフトバンク・栗原陵矢外野手による滞空時間3秒31のホームランだった。もう1本はオリックス・吉田正尚外野手によるZOZOマリンスタジアムでの“照明直撃弾”。計測としては「5秒72」で止まったが、照明にあたらなければもっとタイムの長い大変な特大弾だったはず。
1位は楽天・浅村栄斗内野手で7秒05。別次元のタイムだった。今季は打率.252、27本塁打、86打点と数字的には必ずしも満足のいくものではなかったかもしれないが、プレースタイルのフルスイングはブレることなく貫いた。7秒台のホームランはそのことを証明しているといえるだろう。