島根から東海大相模に進学した笹田海風 夏の悔しさを糧に…捕手で目指すプロ

東海大相模・笹田海風【写真:大利実】
東海大相模・笹田海風【写真:大利実】

笹田海風は島根から東海大相模に進学、三塁手として活躍した

 8月8日、東海大相模高の3年生8人は島根県浜田市にいた。サードのレギュラーとして活躍した笹田海風の地元に遊びに来たのだ。7月27日の神奈川大会決勝、ライバル・横浜高に0-1のサヨナラ負けを喫してから、10日が過ぎていた。

「『夏が終わったら、島根に行きたい』と言っていたチームメートがいたんです。どうせなら、来られるやつをたくさん誘って、にぎやかなほうが面白い。知り合いがやっている別荘やシェアハウスを借りて、3泊4日。めちゃくちゃ楽しかったです」

 満面の笑みで教えてくれたのは、島根・浜田ボーイズ出身の笹田だ。庄司裕太、庄田聡史、深谷謙志郎、伊藤航大、吉田寛人、鈴木大地、宮本大輝が集まった。

「ぼくの家は海がすぐ近くなので、海でバナナボートをしたり、バーベキューをしたり、朝までずっと話をしたり、いい思い出ができました。3年生は最高の仲間です。本当に、相模に来て良かった。仲間に恵まれた3年間でした。最初は不安だったんですけど、同じ浜田ボーイズ出身の宮本がいてくれたことが心強かったです」

 笹田は中学時代、ジャイアンツカップで活躍するなど強打の捕手として注目されていた。地元の伝統校のほか、県外の私学からも誘いを受ける中、最終的に門馬敬冶監督(当時/現・創志学園監督)の「一緒に日本一を獲ろう!」という熱い気持ちに心を打たれ、東海大相模進学を決めたが、そこに至るまでは葛藤があった。

「うちは4人きょうだい。お金のことを考えて、はじめはほかの高校に行こうと思っていたんです。でも、お父さんに、『本当にそこでいいのか? お前が本当に行きたいところはどこなんだ?』と聞かれて、『東海大相模。相模でやりたい』と答えました。そうしたら、『わかった。どんなことがあっても、お前の夢を応援する。だから、お前も覚悟を持って頑張れ』と言ってくれました」

最後の夏は決勝で横浜に敗退「負けてしまったら何も残らない」

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY