50億円“支払い不要”も買い手ゼロ 居場所失い戦力外になった「196発男」の窮状
レッドソックスは3年3億で残せる通算197発のホズマーを放出へ
吉田正尚外野手を獲得したレッドソックスは、入れ替わるように16日(日本時間17日)になって一塁手のエリック・ホズマー内野手を事実上の戦力外(DFA)とした。地元メディアの「マスライブ・コム」は、ホズマーは今後自由契約となるのが濃厚だと伝えている。残留させても残る3年分の契約3900万ドル(約53億円)のほとんどは、前所属のパドレスが支払うことになる“格安物件”だが、いったいなぜだろうか。
ホズマーは2018年春に8年総額1億4400万ドル(約197億円)でパドレスと契約。今年の移籍期限直前にトレードで加入したレッドソックスでは13試合で打率.244、本塁打なしに終わった。ただメジャー12年間で1658試合に出場、通算196本塁打、打率.277という強打が魅力の左打者だ。
記事はホズマーの現状について「5か月ほど前にトレード期限で獲得した主要選手の1人であり、実質タダで、一塁手の控えとしていくらかの価値がある選手が、このタイミングでDFAされるのは驚きだった」としている。というのもホズマーには2025年まで3年総額3900万ドル(約53億円)の契約が残るものの、支払いの義務はほぼ前所属のパドレスが負う。米メディア「CBSスポーツ」によれば、レッドソックスに残っても年俸の支払いはリーグ最低保証年俸の3年分、計220万ドル(約3億円)だけですむのだ。
それでもレッドソックスがホズマーのDFAに踏み切ったのは、今季27試合で5本塁打した22歳のトリストン・カサスを来季の一塁手に予定しているためだとみられる。記事は複数の球界関係者の話として、レッドソックスはホズマーのトレードを成立させようと努力してきたが、全くといっていいほど関心を持たれなかった事実を紹介している。
契約が成立するには選手の能力、チームのニーズ、そして年俸が複雑に絡みあう。実績十分のホズマーは今オフ、行き先を見つけることができるだろうか。
(Full-Count編集部)