V奪回は難しい? 原巨人に不可欠だったFA補強…若手育成と試される”蘇生力”
2012年、2019年のリーグ優勝にFA補強は不可欠だった
巨人はリーグ4位に終わり、クライマックスシリーズ(CS)進出を逃す悔しいシーズンを送った。原辰徳監督にとってはCSが始まった2007年以降、初めてCS進出を逃すことに。今オフは山口俊投手、井納翔一投手、桜井俊貴投手ら5選手を戦力外とした一方、FA補強することなく、来季は3年ぶりのV奪回を目指す。
3位だった2011年オフは村田修一内野手、杉内俊哉投手をFAで獲得。2012年からリーグ3連覇を飾り、同じく3位だった2018年オフには丸佳浩外野手、炭谷銀仁朗捕手のFA選手を補強。前年の屈辱からリーグ優勝にはいつも有力FA選手に支えられたが、今オフはFA補強はなかった。
補強戦線では広島・長野久義外野手が無償トレードで5年ぶりに復帰。ソフトバンクを退団した松田宣浩内野手を獲得した。若手の生きた教材にもなるベテランの補強からは現有戦力を底上げしたい狙いが見える。
今秋ドラフトでは浅野翔吾外野手を阪神との競合を制して獲得するなど支配下で5人を獲得。現役ドラフトでは楽天のオコエ瑠偉外野手も獲得し、9人いた外国人はアダム・ウォーカー外野手のみが残った。いずれの選手も潜在能力は十分。1軍戦力へ育て上げたいところだ。
2020年オフにFAで加入した梶谷隆幸外野手や中川皓太投手ら故障から復活を目指す選手ら12選手が自由契約から育成再契約を結んだ。外国人補強ではタイラー・ビーディ投手とヨアンデル・メンデス投手の獲得を発表。支配下53人と枠にはまだまだ余裕があるが、派手なFA補強がなくてもシーズンを勝ち切る。球界の盟主の威信をかけたシーズンとなりそうだ。
(Full-Count編集部)