5か月経っても見られない最終回の映像…東海大相模の庄司裕太&求航太郎が見据える“未来”

2022年夏の高校野球神奈川大会決勝、横浜にサヨナラ負けを喫しうなだれる東海大相模ナイン【写真:荒川祐史】
2022年夏の高校野球神奈川大会決勝、横浜にサヨナラ負けを喫しうなだれる東海大相模ナイン【写真:荒川祐史】

庄司裕太「決勝のビデオは8回までしか見られません」

 横浜と東海大相模が激突した2022年夏の高校野球神奈川大会決勝。0-0で迎えた9回裏2死二塁、横浜・萩宗久のライト前ヒットで、二塁走者の岸本一心がホームを踏んだ瞬間、東海大相模の夏が終わった。

 背番号10を着けながら、この決勝まで28イニング1失点と抜群の安定感を見せていた右腕・庄司裕太は、ホームベースの近くで両手を膝に置いたまま、しばらく動けなかった。

「もう何も考えられなかったです。仲間にたくさん声をかけてもらったんですけど、ほとんど耳に入ってこなくて。閉会式で球場を一周回って、最後に相模のスタンド前を歩くときが、本当に辛かったです」

 あれから5か月経った今でも、このシーンの映像は見られないという。「何回か決勝のビデオを見たんですけど、8回までしか見られません。9回の手前で止めています。今振り返ってみたら、9回は投げ急いでしまったかなと思います。もっと、自分が冷静に落ち着いて投げていれば抑えられた。勝負所での1球の怖さを知りました」。

 萩に対して、初球はアウトコースの140キロのストレートでストライクを取るも、外角を狙った2球目のスライダーが甘く入った。アウトコースに投げ切れていれば違った結果になったかもしれないが、「自分の力不足」と冷静に受け止めている。

 中学時代は東海大相模中に通いながら、町田シニアでプレーしていた。7つ上の兄・健太が東海大相模高のOBで、小笠原慎之介(中日)や吉田凌(オリックス)らとともに全国制覇を果たした2015年の世代になる。投手をやっていたが、ベンチ入りはかなわずに、スタンドから優勝の瞬間を見届けた。

兄も通った東海大相模のタテジマに憧れて中学受験

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