5年目の清宮幸太郎に開花の兆し? 新庄監督1年目の日本ハムが“再構築”で得たもの
清宮が見せた異次元の飛距離、11年目の松本剛は初の首位打者に
日本ハムは今季、新庄剛志監督のもとで若手中心のチーム作りにシフトし、1年間をかけて“再構築”を行った。5年目の清宮幸太郎内野手は異次元の飛距離を見せつけ。自己最多の18本塁打を記録し、11年目の松本剛外野手は初の首位打者を獲得。チーム総得点はリーグ最下位に終わったものの、出番を得て成長した選手も多い。
松本剛は自身初、球団としても2007年の稲葉篤紀氏(現GM)以来となる首位打者を獲得した。395打数137安打、打率.347を記録した。特に、チームが波に乗れなかった開幕当初に打線を鼓舞し、4月の月間打率は.429をマーク。7月には自打球を受け骨折する事態に見舞われるも、復帰後もコンスタントに安打を積み重ね規定打席に到達した。まずは完治を優先し、来季もチームの主軸として活躍したい。
清宮は今季、打率.219、18本塁打、55打点でいずれの部門もキャリア最高の数字を残した。2021年、プロ入り後初めて1軍未出場に終わり、悔しさをバネに大幅な減量に取り組むなど“改革”に着手。努力は実を結び、7月にはキャリアハイの月間8本塁打、そして自身初の2桁本塁打に到達する。終わってみればリーグでも5位の本塁打数を残す飛躍の1年となった。それでもチームは最下位に終わり、得点数もリーグワースト。来季は打線をけん引し、チームの勝利に貢献する6年目にしたい。
ドラフト9位入団の上川畑大悟内野手は、5月24日のヤクルト戦で1軍デビューしプロ初安打。その後もフレッシュな活躍を披露し、一気にレギュラーをつかんだ。プロ初本塁打を記録した6月26日には、二塁打が出ればサイクル安打という“未遂”を記録するなど、小柄ながらパンチ力のある打撃も魅力的だ。軽快な身のこなしで好守も連発し“神川畑”の異名もついた。