まさかの10連敗…野手から「ごめんな」 西武ドラ1・隅田知一郎を支えた“エースの言葉”

西武ドラフト1位ルーキー・隅田知一郎【写真:荒川祐史】
西武ドラフト1位ルーキー・隅田知一郎【写真:荒川祐史】

4球団競合で入団、3月にプロ初勝利も…球団ワースト10連敗

 4球団が競合した左腕のルーキーイヤーは、思わぬ結果に終わった。西日本工大から2021年ドラフト1位で入団した隅田知一郎投手は今季、16試合に登板して1勝10敗、防御率3.75と大きく負け越した。球団史上ワーストで、パ・リーグの新人では初となる10連敗。「新しい記録を作ってしまいましたが、1勝の大切さを学びました」と前を向く。

 3月26日のオリックス戦(ベルーナドーム)でプロ初登板初先発し、7回までわずか1安打で初勝利を挙げた。幸先のいいプロ人生かと思われたが、その後はまさかの10連敗。味方打線の援護に恵まれない試合も少なくなかったが「勝負所で粘れなかった」と反省を口にする。

「前半に関しては防御率も1点台だったので、野手の皆さんには『隅田が投げていれば勝ちは近いだろう』と言っていただいていました。そこに応えたい気持ちがすごくあった。『ごめんな』と言われることもありましたが、自分が先に点を取られてしまう試合が多かった。それが原因で1勝のままいってしまったと思っています」

 苦しい時期が続いたが、落ち込んだままではいけないと、気持ちを切り替えた。試合の反省はその日のうちに済ませ、次の登板に向けて練習に取り組んだ。励みになったのは、先輩右腕からかけられた言葉だった。

「防御率がいいのに苦しんでいるときに、(高橋)光成さんに『僕も同じように負けていた。勝敗は気にせず毎試合しっかり投げろ』と言っていただきました」。エースの高橋は7月まで黒星がひとつ先行していたが、8月以降は6勝1敗。隅田は「後半にああやって勝っていけるピッチャーは、勝敗には左右されないのかなと思います。光成さんは、チームのエースとして責任をもってマウンドに上がっているのを近くにいて感じています。精神力の強さを学びました」と胸に刻む。

大学時代は課題克服して成長、プロでも「2年目、3年目と良くなっていけたら」

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