若き大砲が台頭も…モロに食らった助っ人大不振 ロッテが直視すべき“課題”
流動的だった遊撃…2軍では平沢が首位打者&最高出塁率
シーズンを通して流動的だったのが遊撃。昨季まで不動のレギュラーだった藤岡裕大内野手が開幕直後に故障で戦線離脱するなど、わずか28試合出場。前半戦はアデイニー・エチェバリア内野手が正遊撃手を務めていたが不振に陥り、8月以降はファームが主戦場となった。
苦しい台所事情となるなか、シーズン後半にスタメンの座を勝ち取ったのが、茶谷健太内野手だった。6月21日に2年ぶりに1軍の舞台へ。一時は新型コロナウイルス感染の影響で抹消となるも、復帰後も打撃好調を維持し、8月12日にはプロ初本塁打もマーク。安定感のある守備も見せるなど攻守で躍動し、57試合の出場で打率.248、1本塁打、9打点の成績を残した。わずかなチャンスをものにした苦労人は8年目を迎える来季、悲願のレギュラーをつかみ取れるだろうか。
また、2年目の小川龍成内野手も大きく出場機会を増やした。代走や守備固めの役割を担い、68試合に出場。8月下旬からは8試合連続で遊撃でのスタメン出場を果たした。さらに、ファームからは平沢大河内野手の奮闘も目立った。遊撃ではチーム最多となる60試合出場。打率.278、出塁率.397でイースタン・リーグの首位打者と最高出塁率のタイトルに輝いた。
今季は故障や不振に陥った選手たちの穴を埋めきれなかったことで、シーズンを通じて苦しい野手運用となった。来季は藤岡や田村龍弘捕手といった今季故障に苦しんだ選手たちも、レギュラー争いへの参戦が予想されるだろう。Aクラスへの返り咲き、そしてリーグ制覇に向けては、勢いある若手と経験豊富な中堅・ベテラン選手との協調で、層の厚い強固な野手陣を築くことが期待される。
(「パ・リーグインサイト」和田信)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)