“時間切れ”で敗戦…西武Jr.全員が泣き崩れる 元プロ左腕の監督思わずもらい泣き

選手に声をかけるライオンズジュニア・星野智樹監督【写真:川村虎大】
選手に声をかけるライオンズジュニア・星野智樹監督【写真:川村虎大】

準決勝でジャイアンツジュニアに3-4で惜敗したライオンズジュニア

 小学生の軟式野球大会「NPB12球団ジュニアトーナメント KONAMI CUP 2022」の準決勝が29日に神宮球場で行われ、ライオンズジュニアは3-4ではジャイアンツジュニアに敗れた。最終回に追い上げを見せたが、1時間30分の試合時間規定により、5回終了と同時にゲームセット。試合後の会見では、選手だけでなく、元西武の星野智樹監督の目にも光るものがあった。

 ライオンズジュニアは3回1死二、三塁から4番の志保田来夢くんの中前適時打で先制。続く遠山勇芯くんの併殺崩れの間に2点目を挙げた。しかし、4回に一挙3点を奪われて逆転されると、5回にも1点を加えられ2点ビハインドに。その裏に1点を返したが、すでに時間は1時間30分を経過。同点に追い付くことができず、6回に入らずに無念の敗退となった。

“守りのチーム”を掲げ、ここまで快進撃が続いていた。27日の初戦では、昨年王者のドラゴンズジュニアに9-0でコールド勝ち。28日には、延長タイブレークで遠山くんが逆転サヨナラ満塁弾を放ち、ファイターズジュニアを下していた。星野監督は「本当に成長したと思います。ミラクル続きで……頑張ってくれました」とねぎらった。

 試合後、選手たちは全員、涙が止まらず。報道陣に対応できる状況でなく、囲み取材が約30分遅れた。悔しさをにじませる選手に星野監督まで思わず涙した。

「関わって7年、8年くらいなんですけど、全員が泣くことってあまりなかったかな……。もちろん、その年、その年で気持ちは入れていますけど、本当に可愛い子たちで。すごく気持ちが入ってしまいました」

 ライオンズジュニアとしてはこれで一区切りだが、選手たちの野球人生はまだ始まったばかり。星野監督は「ここからがスタートだぞ」と選手たちに伝え、次のステージに送り出した。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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