「圧がないとダイヤはできない」 28歳で“逆輸入”加藤豪将がプレッシャーを歓迎する理由
マイナー生活で培われた「鍛えられた根性だったりメンタル、考える力」
長いマイナー生活で培われたハングリー精神も魅力だ。自らも経験のある新庄監督は「辛い思いをしてきた選手はかなり伸びると思うので、そこへの期待は凄い大きいです」と言った。加藤豪自身も、アピールポイントとして「鍛えられた根性だったりメンタル、考える力」をあげている。若手が多いチームの中で、この精神は大きな影響力を持つだろう。
日本ハム入りも、強い“縁”に導かれたものだ。少年時代、サンディエゴで見ることができた唯一の日本のテレビが札幌のテレビだったことから、日本ハムの試合を見て育ち「ファイターズファンになりました」と笑う。ダルビッシュ有投手とはパドレスでチームメートとなり質問攻め。2006年に日本ハムを日本一に導いたトレイ・ヒルマン氏とも接したことがある。
MLBとNPBを「違うスポーツだと思っているので、一から勉強していく」と語った通り、すでに昨年11月に沖縄で行われた秋季キャンプにも参加し、日本の野球を吸収しようと必死だ。「本当にいろんなことを勉強できるのが楽しみ」と目を輝かせた。
豊富な経験があるとはいえ、28歳でのNPB入りは決して簡単なものではないだろう。それでも“ダイヤ”となるため、様々なプレッシャーを背負いながら、加藤豪は挑戦を続けていく。
○著者プロフィール
町田利衣(まちだ・りえ)
東京都生まれ。慶大を卒業後、スポーツニッポン新聞社に入社。2011年から北海道総局で日本ハムを担当。2014年から東京本社スポーツ部でヤクルト、ロッテ、DeNAなどを担当。2021年10月からFull-Count編集部に所属。
(町田利衣 / Rie Machida)