新天地で再起賭ける“崖っぷちドラ1”…5球団競合も6年未勝利、甲子園のスターに正念場
かつての新人王は再起できるか…遅咲き10年目初勝利の例も
セ・リーグに目を向けると、一度はスポットライトを浴びた選手の低迷が目につく。阪神に2015年のドラフト1位で入団した高山俊外野手は、1年目134試合に出場し打率.275、8本塁打65打点の好成績で新人王。ただここ3年間は出番を大きく減らし、2021年は1軍出場なし。昨季も38試合で.189に終わった。
広島の野村祐輔投手もかつての新人王。2012年に27試合に先発し防御率1.98という好成績を残した。ただ11年目の昨季は9試合登板で2勝3敗、防御率5.23。今季は正念場を迎える。同じ広島では、2017年ドラフト1位の中村奨成捕手も苦しんでいる。5年間で残した成績は1軍70試合出場で打率.228、2本塁打。昨季は22試合で.193に終わった。
遅咲きのドラフト1位という前例もある。10年目で初勝利を挙げたのが、巨人が2007年のドラフト1位で指名した村田透投手だ。1軍登板のないまま3年で戦力外となると、インディアンズとマイナー契約し米国へ。2015年にはメジャーでの登板も果たした。2016年には3Aの最多勝に輝く活躍を見せたが、日本での初勝利は日本ハム入りした2017年6月11日の巨人戦。プロ入りから10年が経っていた。
以前のように、高卒選手は3年は体づくりなどという時代ではなくなっている。早期の活躍を見せる選手が次々に現れる一方で、なかなか殻を破れない選手たちもいる。今季はどんな1年を見せてくれるだろうか。
(Full-Count編集部)