「あれ以上の辞め方はない。完璧なんです」 イチロー氏が語った“引き際の美学”
インスタライブに出演、引き際の美学を教えてほしいという質問に…
マリナーズで会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏が18日、初めて「インスタライブ」に出演、ファンから寄せられた様々な人生相談に応えた。その中で、2019年春に東京ドームで迎えた「現役引退」について言及。「あれ以上の辞め方はない。完璧なんですよ」という境地と、そう思うに至った“秘話”を明かした
これは「マイナー競技ですが引退を予定しています。イチローさんの“引き際の美学”とその先のモチベーションを教えてほしい」という質問に答えたもの。振り返ったのは、アスレチックスとの東京シリーズで迎えた引退試合だ。「最後が東京というのはいいんじゃないか」と、近い何人かには引退を打ち明けていたという。
イチロー氏は「あれ以上の辞め方はない。完璧なんですよ。後悔なんてあるわけないんですよ。あの終わり方なんですから」とまくし立てた。脳裏にあったのは、スタンドの光景だ。試合が終わっても誰も席を立たず、イチロー氏を待ち続けていたファンの姿だ。「『出ていかなきゃ、誰も帰ってないよ』とチームメートが言ってくれて……」と、感慨深げにその後の場内1周を振り返る。
この境地に達したのは、その後世界がコロナ禍に覆われたことも影響しているという。「後からわかることなんですけど、2019年の3月に引退しました。その後、いまも制限された生活が続いてますよね。あそこで辞めていなかったら、絶対どこかでやりたいと思ったと思うんです。自分じゃコントロールできないことがいっぱい起きて。辞められなかったと思う」。ここしかないというタイミングだったと説明した。
(Full-Count編集部)