支配下ゲット量産も…1軍の“壁”に直面 育成上がりのパ先発投手に分かれた明暗
ロッテ・佐藤奨真は昨年6月に待望のプロ初勝利
ロッテでは佐藤奨真投手が奮闘した。開幕直前の3月22日に小沼健太投手とともに支配下へ昇格すると、同月31日のソフトバンク戦にリリーフでプロ初登板。5月からはローテーションにも加わり、自身4試合目の先発登板となった6月12日に待望のプロ初勝利。最終的には先発として9試合の登板で2勝6敗の成績を残した。今季は緩急を生かした投球スタイルに磨きをかけ、ローテの座を守り抜きたいところだ。
また、2021年オフに支配下契約を勝ち取った森遼大朗投手も、昨季が支配下選手として初めてプレーするシーズンとなった。開幕は2軍で迎えたものの、ファームでは安定した投球を続けた。7月30日に中継ぎでプロ初登板。しかし8月につかんだ2度の先発機会ではいずれも5回持たずの降板と悔しい結果に。プロ6年目を迎える今季こそは、1軍の舞台で実力を発揮していきたい。
日本ハムは田中瑛斗投手が支配下再昇格を果たした。育成選手としてスタートした昨季はプロ5年目にしてファーム初勝利を挙げ、7月1日に支配下へと返り咲いた。すると、復帰後はすぐに先発ローテへと加わり、プロ初先発となった同月7日の試合では6回1失点の好投。待望の1軍初勝利を手にした。しかし以降は3連敗を喫するなど苦しい投球が続き、わずか4試合の登板に終わった。今季は課題となった制球面を改善させ、再び1軍での登板機会をつかみ取れるか。
昨季は育成から支配下へと昇格した15人の投手のなかで5投手が先発登板を経験し、うち3投手がプロ初勝利をつかんだ。先発のマウンドを経験した投手たちが1軍定着に向けて今季はどのようなパフォーマンスを見せるか。また、現在育成としてプレーする選手も、先発として初勝利を手にする投手がいるかもしれない。支配下昇格を目指す育成投手の動きから目が離せない。
(「パ・リーグインサイト」和田信)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)