戦力外から育成契約…導かれた“運命” 春夏連覇から11年、大阪桐蔭3人が新天地へ

オリックス・森友哉、アスレチックス・藤浪晋太郎、ロッテと育成契約した澤田圭佑(左から)【写真:橋本健吾、ロイター、荒川祐史】
オリックス・森友哉、アスレチックス・藤浪晋太郎、ロッテと育成契約した澤田圭佑(左から)【写真:橋本健吾、ロイター、荒川祐史】

澤田圭佑がロッテと育成契約、藤浪はメジャー、森はオリックスに移籍した

 今オフ、オリックスから戦力外通告を受けていた澤田圭佑投手は23日、ロッテと育成選手契約を結んだと発表された。大阪桐蔭高時代の2012年には、同学年の藤浪晋太郎投手、1学年下の森友哉捕手とともに甲子園を春夏連覇。奇しくも今オフ、藤浪は阪神からポスティングシステムを利用してアスレチックス、森は西武から国内FA権を行使してオリックスに移籍し、全員が新天地で再始動する。

 澤田は高校3年時にはエース藤浪に次ぐ2番手として、甲子園の春夏連覇に貢献。立大を経て、2016年ドラフト8位でオリックス入りした。プロ2年目だった2018年には47試合に登板して防御率2.54、8ホールドをあげた。ただ昨季は6月に右肘のトミー・ジョン手術を受けて1軍登板なし。育成から復活を目指すことになった。

 一方、藤浪は2012年ドラフト1位で阪神入りした。1年目の2013年から3年連続で2桁勝利をマーク。2015年には自己最多の14勝、221奪三振を記録した。しかし、その後は制球難に苦しみ、2019年はわずか1試合登板に終わった。昨季は16試合登板、3勝5敗、防御率3.38という成績で、オフにはポスティングシステムを利用してのメジャーリーグ移籍を球団に認められた。1月13日(日本時間14日)になって、年俸325万ドル(約4億2000万円)でアスレチックスと1年契約を結んだ。

 2人の1学年下だった森は2013年ドラフト1位で西武入り。2019年には、捕手として1965年の野村克也以来2人目の首位打者に輝き、パ・リーグMVPを受賞した。2018、2019、2021年と3度ベストナインに輝くなど、球界屈指の“強打の捕手”という地位を不動のものにし、昨年11月に国内FA権を行使して地元・大阪のオリックスに移籍した。

 春夏連覇から11年目を迎え、藤浪と森がプロ生活で初めての移籍を選択した。故障の影響で戦力外という苦汁をなめた澤田も、2人の移籍に導かれるようについに新天地が決定した。甲子園のスターだった3選手のさらなる活躍に注目が集まる。

(Full-Count編集部)

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