西武ドラ4が待つ“ヒーロー”との出会い 千載一遇のチャンスも「おこがましいです」
サインなんてもらえない…「おこがましいです」謙虚な右腕
特に、松坂氏の代名詞と言えば高速スライダーである。「自分は曲がりの大きいスライダーを投げられないので、もし聞けるのであれば1度聞いてみたい」。持ち球のカーブ、ツーシーム、カットボール、スプリットにもう1種類変化球が加われば、青山の投球の幅はぐっと広がるはずだ。
この日は、新人合同自主トレで初めて捕手を座らせ、カーブとツーシームを混じえて41球を投げ込んだ。「(2月6日の)キャンプ初日にブルペンに入るつもりで(肩を)つくっています」と言い切り、松坂氏と向き合う準備は順調に整いつつある。
「ともかく1軍で投げることが大事。任されたところでやる気持ちでいます」と、先発かリリーフかにはこだわらない。またとない機会だけに、キャンプ中には松坂氏から人生最初のグラブへ直筆のサインをもらいたいところだが、「おこがましいです」と及び腰なところがまた健気だ。努力を重ねてプロの投手となり、1年目のキャンプから“1軍スタート”を決めたのだから、それくらいの役得があってもバチは当たらないだろうが……。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)