同じ条件で目指す「アレ」 叶った名将の夢…阪神ヘッドが欠かさぬ通勤途中の“報告”

阪神は18年ぶりに「アレ」を目指す【写真:共同通信社】
阪神は18年ぶりに「アレ」を目指す【写真:共同通信社】

2軍キャンプ地が沖縄へ移転…星野氏が「合同でやらなあかん」

 2023年、阪神は初めて1軍は宜野座、2軍は具志川と、ともに沖縄で春季キャンプを行う。これに感慨深い思いでいるのが平田勝男ヘッドコーチだ。かつて監督付広報として仕えた星野仙一氏が提唱していたことが、ついに実現したからだ。「星野さんは20年前から『近いうちに沖縄にファームも来て、合同でやらなあかん』と言われていたのでね」。亡くなられてから、もう5年が経過したが「存在感はますます感じられるよね」としんみり話した。

 星野阪神が歓喜のリーグVを成し遂げたのは2003年。1985年以来、18年ぶりの栄冠だった。その数字を確認しながら平田ヘッドはこう話した。「今年は2023年、前回の『アレ(優勝)』が2005年だから、18年ぶりに『アレ』を目指しているんだよね」。あの時と同じ条件というだけでも勇気がわいてくる。力がみなぎってくる。明治大の先輩でもあった星野さんは、平田ヘッドにとって、今でも大きな支えでもある。

 2002、2003年の監督付広報時代。ユニホームを脱いで闘将から人間関係を含め、多くのことを学んだ。「あの濃い2年間があったから、ファームの監督などをやらせていただいたと思っている」。星野さんだけではない。その名参謀だった島野育夫さんのおかげでもあるという。「島野さんに脇役というか、補佐役の心構えを勉強させてもらった。それもしっかりやっていかなきゃいかん」。平田ヘッドの背番号78は、ヘッドコーチ時代の島野さんの番号を継承したものだ。

平田勝男氏に染み付いた「星野の教え」今も続ける連日の“報告”

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