“剛腕対策”必須のWBC パ2冠王は苦戦も…4割超えの好相性を誇る“伏兵”に期待

侍ジャパンに選出された大城卓三、中村悠平、村上宗隆、山川穂高(左上から時計回り)【写真:荒川祐史】
侍ジャパンに選出された大城卓三、中村悠平、村上宗隆、山川穂高(左上から時計回り)【写真:荒川祐史】

動くボールへの対応も必須だが…純粋に“剛速球”に対して結果を残した選手は?

 3月に開幕するワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、日本代表の選手たちは普段対戦しないようなタイプの様々な投手と対峙することになる。特に準々決勝に進めば、MLBでも一線級の剛腕たちが待ち構えている。150キロ以上を投じる投手だらけの中で、“剛腕粉砕”に期待できる侍ジャパンの打者は誰なのか。昨季のデータから見ていきたい。(「Baseball Savant」、株式会社DELTAのデータを参考)

 150キロ以上の直球に対する打率は、MLB組では大谷翔平投手(エンゼルス)が.278、鈴木誠也外野手(カブス)が.333、ラーズ・ヌートバー外野手(カージナルス)が.288だった。打席数はチームの主力として1年間出場した大谷が最も多い147打席で、37安打、6本塁打の成績を残している。

 NPBの選手では、3冠王に輝き、侍ジャパンでも主軸として期待される村上宗隆内野手(ヤクルト)が打率.327を誇っている。吉田正尚外野手(レッドソックス)も.292と3割近い打率を残した。

 一方で、昨季パの本塁打、打点の2冠に輝いた山川穂高内野手(西武)は、36打数5安打で打率.139、岡本和真内野手(巨人)も45打数9安打で.200だった。150キロ以上のボールの三振率(K%)を見ると、山川は31.8%。岡本の18.0%と比べてもコンタクトに苦しんだことが分かる。

 打席数は日本代表の中で最少だったものの、結果を残したのが中村悠平捕手(ヤクルト)だった。17打数7安打の打率.412。三振率も12.5%と低い数値だった。昨季は5番で出場するなど、250打席以上立った捕手の中で最高のシーズン打率.261を残している。侍ジャパンでは甲斐拓也(ソフトバンク)、大城卓三(巨人)らと出場機会を分ける形になり、打順も下位を担うことが予想される。もちろん外国人投手特有のツーシーム系への対応もしなくてはならないが、“剛速球”に強い中村の打撃にも注目だ。

【一覧】WBCメンバーで一番速球に強いのは? 1位は4割超えの伏兵…150キロ以上の成績

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