「不公平」との声も…WBC球団ごとの出場人数 巨人など最多の4人、最少は1人
NPBではソフトバンク、西武、ヤクルト、DeNA、巨人、中日の4選手が最多
3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する20の国と地域の最終ロースターが決定した。侍ジャパンには全12球団から少なくとも1人は選出され、その他の国へ多くの選手を輩出している球団もある。メジャーリーグでは、このような人数の違いに「不公平」との声も噴出している。ここでは、NPBとMLBの各球団ごとに選出された人数を数えてみたい。
まずはNPBを見る。最多はソフトバンク、西武、ヤクルト、DeNA、巨人、中日の4選手だった。巨人とヤクルトは侍ジャパンだけに4選手が選ばれている反面、中日はライデル・マルティネスらキューバに3選手を輩出。西武は日本、台湾、コロンビア、DeNAは日本、プエルトリコ、ベネズエラと3か国に選出されており、国際色が豊かだ。また、最少はロッテの佐々木朗希と広島の栗林良吏の1選手だった。
次にMLBを見ていく。MLB公式サイトが発表しているリストによると、メジャーとマイナーを合わせて最も多いのはカージナルスの19選手だ。大谷翔平が所属するエンゼルスは、18選手で2番手につけている。少ないのはレンジャーズの3選手、次にヤンキースとジャイアンツの5選手と、NPBに比べるとかなりの格差があることがわかる。ヤンキースはジャッジの不参加やセべリーノの辞退でも話題になっていた。
この状況に15選手を輩出しているメッツのバック・ショーウォルター監督も、地元紙「NYポスト」の取材に「不公平」との苦言を呈している。さらに最大の懸念は選手の健康であるとも。2017年大会ではベネズエラのロベルト・スアレス(当時ソフトバンク)がトミー・ジョン手術を受ける重傷を負った例もある。各球団はリスクも承知の上で送り出しているだけに、全選手が健康に大会を終えることを願いたい。