痛恨ミス連発に「俺としてはありがたい」 ダルも称賛する人間性…栗山監督の“思考”
失策した2人が打撃で奮闘「そういうことが大事」
「そういうことが大事。周東も(中野)拓夢も、いろいろなことを思っている。俺なんかはそれが痛いほどわかる」と指揮官。「俺の(監督としての)やり方だって全部合っているかどうかなんてわからないけれど、選手がカバーしてくれている。そういうことを含めて、みんなが1つになることが大事だと思う」と力を込めた。
こうした栗山監督の選手との接し方を、「年下の自分が言うのは変ですが、上手だなと思います。出るべきところは出て、引くべきところは引き、選手を持ち上げてくれたりしている」と称賛したのがダルビッシュ。「ここ数年の栗山さんの発言を見ていても、選手を傷つけたり、恥をかかせたりしない。日本の指導者には、なかなかいないと思います。自分はそういうところに凄みを感じます」と指摘している。
侍ジャパンにとってWBC開幕戦となる、3月9日の「カーネクスト 2023 WORLD BASEBALL CLASSIC 東京プール」1次ラウンド・中国戦(東京ドーム)まで、あとわずかしかない。だからこそ栗山監督は、焦って感情的になったり、選手を腐したりすることを注意深く避けている。これまでの“名将像”とは少し違うスタイルで、3大会ぶりの優勝を日本にもたらすか。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)