「抱く印象が変わった」 メジャー組合流直前…栗山監督の評価が急上昇した“外野手”とは

侍ジャパン・岡本和真【写真:小林靖】
侍ジャパン・岡本和真【写真:小林靖】

近藤は壮行試合で出塁率10割、俄然スタメンの可能性が上昇

 その2試合で、計4打数4安打2四球の“出塁率10割”と爆発したのが近藤。吉村コーチは「1度もアウトになっていないのだからね」と嬉しいため息をつき「四球を取れるし、つなぐこともできる。練習を見ていても、打撃のテクニックが素晴らしい。いろいろな投手のいろいろなボールに対応する能力が高い。その辺はジャパンでもトップクラスではないか」と絶賛する。当初は代打の切り札とも目されていた近藤だが、鈴木誠也外野手(カブス)が左脇腹を痛めたこともあり、俄然スタメン出場の可能性が高まってきた。

 岡本、近藤に次いで存在感をアピールしたのは、いずれも盗塁王のタイトルを獲得したことがある周東、源田壮亮内野手(西武)、中野拓夢内野手(阪神)の快足トリオである。走力のみならず、粘り強い打撃も披露。吉村コーチは「WBCの本番では、中心選手が打って点を取れることがベストだが、相手は初対戦の投手ばかりだけに、なかなか点が動かない展開もありうる。足を絡めながら点を取る必要が出てくる」と3人の存在意義を高く評価する。

 壮行試合2試合では、村上、山川、山田哲人内野手(ヤクルト)といったスラッガーにヒットが出なかった。ただ、仮に中軸に火がつかなかったとしても、侍ジャパンには渋い得点パターンがいくつもあるということは間違いない。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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