台湾代表辞退の西武・張奕へ「ダメならやめるべき」 思い背負ってWBCを戦う“仲間”
NPB球団所属の3人や元NPBの代表選手が「東京行き」を熱望
合宿メンバーに選ばれていたNPB球団所属の4選手のうち、楽天の宋家豪、西武の呉念庭、日本ハムの王柏融は順当に選出された。一方で出場に強い意欲を示していたものの、自主トレ中に右肩の炎症が判明した張奕(西武)は代表入りを辞退した。
2017年大会の出場時は育成選手だった宋家豪は、オランダ戦で先発するも3回1/3を4失点とほろ苦い結果に終わった。今回は楽天での役割と同じくブルペン起用となる。クローザー候補の1人とされており、しびれる場面での登板となりそうだ。
一塁や三塁での起用が予定されている呉念庭は、高校から日本へ留学していたこともあり、主要国際大会では初の代表入り。母国の大観衆の前でプレーすることも初めての経験となる。2月8日にはパ・リーグが主催した台湾メディア向けのオンライン取材に参加し「自分は台湾のファンの前でプレーをしたことがないし、特に今回はホームなのでとても興奮しています。台湾のために全力を尽くしたいです」と力を込めた。
また1次ラウンドを突破すれば、準々決勝で日本と対決する可能性があることに「大谷翔平選手やダルビッシュ有選手との対決を楽しみにしています。アジアでトップの選手ですから」と意気込む。
ちなみに今回、台湾代表は合宿地で、MLBの18球団が使用しているという最新鋭ピッチングマシン「iPitch」を使用している。現在アジアではこの1台だけだといい、大谷やダルビッシュの球種データも入っている。呉念庭が合宿合流後、本番に備えて仮想・大谷&ダルビッシュと「対決」するのか、気になるところだ。
呉念庭はまた、張奕が代表入り辞退を表明した日に球場で会ったとも明かした。「台湾の為にプレーしたい」と話す張奕へ「身体がダメならばやめるべきだ。これからのキャリアは長い。もっと先を見据えよう。」とアドバイスしたという。