超異例のキャンプ中に国家試験受験 鷹育成ドラ7水口創太が目指す異色の“二刀流”
キャンプインは7日遅れ、キャンプ中には国家試験受験のために離脱
ソフトバンクの育成ドラフト7巡目ルーキー・水口創太投手が28日、筑後のファーム施設「HAWKS ベースボールパーク筑後」で行われている春季キャンプで初めてブルペンでの投球練習を行った。捕手を立たせて8割程度の力で18球を投げ「順調に来ているかなと思います」と柔らかい表情を見せた。
新人合同自主トレで一度、ブルペン入りしていたものの、キャンプに入ってからはこの日が初めて。「合同自主トレの時より、身体も徐々に変わってきてはいるので、フォームの安定感や球の強さは出てきているのかなと思います」と、プロ入りから2か月の間での自身の成長に手応えを感じている様子だった。
水口と言えば、京大医学部からプロ入りした異色の経歴で知られる。京大からのプロ入りは史上2人目で、医学部からは初めてのプロ野球選手。ブルペン入りがキャンプ最終盤までにズレ込んだのは相応の理由がある。卒業試験の関係で他の選手より7日遅れてキャンプインを迎え、第4クール途中には理学療法士の国家試験を受験するため、再びキャンプを離れていたからだ。
現役のプロ野球選手が国家試験を受験するというのは異例中の異例だ。水口は言う。「受けることはずっと決めていました。1年に1回しか試験がないので、ここで取るしかないと思っていました」。実習等の課程が全て終わり、4年生になってようやく受験資格を得た。試験はプロで最初のキャンプ時期と被ってしまったが、「今だけだと思って頑張りました」と練習と勉強の両立に力を注いだ。