「なんで自分が?」予想していなかった追加招集 牧原が思い描く“起用法と強み”

ソフトバンク・牧原大成【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・牧原大成【写真:藤浦一都】

シートノックでは内野全ポジションへ「少しでもやっておかないと」

 その役割を自覚しているからこそ、早速、行動にも移した。この日行われたソフトバンクのシートノックでは内野のポジションに入って打球を受けた。今季、牧原はセンター専念を決断し、キャンプでも練習に励んでいた。「特守ではやっていたんですけど、普通のチームプレーでの内野は入っていないです。今年はセンター1本でっていうところであまり練習をやっていなかったので、少しでもやっておかないといけないなと」と準備に取り掛かった。

 牧原の“準備力”といえば、思い当たるのが昨年3月30日のロッテ戦だ。栗原陵矢内野手が左翼の守備中に膝を怪我した。グラウンドに倒れ込み、場内が騒然とする中で、すぐさまグローブを手にキャッチボールを始めた。チームのアクシデントに動じることなく“自分のやるべきこと”に気づき、すぐに準備にかかった姿は話題にもなった。

「全国民が見る試合だと思うので、その中でミスしてしまったら、たくさんの人にいろんなことを言われるんだろうなっていう不安がすごいありました。普通のシーズン中でも緊張するんで、それこそすごい重圧のある試合で、自分がプレーするイメージが湧かなかった」と不安も口にした牧原。どんな役割になろうとも、この準備の力で侍ジャパンの力となってくれるはずだ。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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