新庄剛志監督の“仰天起用”が奏功? 誠也辞退で勃発…侍コーチ悩ます“外野問題”

侍ジャパン・栗山英樹監督(左)と日本ハム・新庄剛志監督【写真:荒川祐史】
侍ジャパン・栗山英樹監督(左)と日本ハム・新庄剛志監督【写真:荒川祐史】

吉田正尚は本職の左翼濃厚…中堅と右翼はどうなる?

 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に臨む侍ジャパンは、鈴木誠也外野手(カブス)の出場辞退を受けて、牧原大成内野手(ソフトバンク)の追加招集を決めた。2021年に行われた東京五輪で全5試合で4番を務めた鈴木が抜け、打線の軸の1人を失ったのも痛いが、守備面で不動の正右翼手が消えたのも痛い。代わりにライトを守るのは誰か──。当初代打の切り札と目されていた近藤健介外野手(ソフトバンク)は、俄然スタメンの可能性が高まったが、持ち前の打撃だけでなく、守備力も問われることになりそうだ。

 追加招集の牧原は中堅のほかにも二塁、三塁、遊撃を高いレベルでこなせるユーティリティ性を買われた格好。外野のスタメンは今のところ、吉田正尚(レッドソックス)、ラーズ・ヌートバー(カージナルス)、近藤となる可能性が高い。問題は、その並びだ。吉田は基本的に本職のレフト。残るセンターとライトについて、清水雅治外野守備・走塁コーチは「実際のところ、ちょっと迷っています」と悩める胸中を吐露した。

 近藤は2月末に行われたソフトバンクとの壮行試合2試合で、計4打数4安打2四球、出塁率10割の猛打を振るったが、守備の本職は吉田と被る左翼。一方、ヌートバーは昨年、カージナルスでスタメン出場した82試合中、右翼手としてが66試合(以下、中堅11試合、指名打者3試合、左翼2試合)を占めていたが、今季は中堅を中心に起用されると言われている。清水コーチが「ヌートバーが来日してコミュニケーションを取り、本人の要望も聞かないと決められない。こちらが勝手にこっちをやれ、あっちをやれを言うのはどうかと思う」と語るように、未知数な状況なのだ。

「壮行試合でセンターから指示を出す姿を見た」と高評価

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