2017年WBC組、シーズン成績はどう変化? 最優秀防御率→5点台、中軸が極度の不振も

則本昂大は自己最多タイ15勝、自己最高の防御率2.57&222奪三振

 一方で、WBCを経て成績を向上させた投手たちも。松井裕樹投手は防御率を3.32から1.20へと大きく改善。防御率0.87を記録した2015年に見せていた安定感を取り戻し、守護神として充実の1年を送った。則本昂大投手も、自己最多タイの15勝、自己最高の防御率2.57。さらに自己最多の222奪三振を記録し、4年連続の最多奪三振を獲得しただけでなく、8試合連続2桁奪三振というNPB記録も樹立した。

 牧田和久投手は防御率こそ1.60から2.30に悪化させたものの、2016年と同様にセットアッパーとしてフル回転して登板数は8試合増加。千賀滉大投手はWBCで先発と中継ぎを兼任し、同大会では日本代表で唯一となるポジション別優秀選手に選出。シーズンでも防御率は2016年とほぼ同じで、勝ち星は1つ上積みした。平野佳寿投手は2016年同様、58試合に登板し、中継ぎとしてフル回転した。

 やや特異なケースといえるのが増井浩俊投手で、2016年はシーズン途中に先発に転向して10勝を挙げた。2017年は抑えに復帰して27セーブ、奪三振率14.01を記録した。調整の難しいオフシーズンを経たことを考えれば、十二分に成功の1年だったと形容できよう。

 続いて野手6人の成績を確認していきたい。中田翔内野手はWBCでは日本代表の中軸も務めたが、開幕後は打率.216、OPS.676と極度の不振に苦しみ、狂った歯車は最後まで噛み合わなかった。大野奨太捕手も2016年はゴールデングラブ賞を受賞する活躍を見せ、チームの日本一に大きく貢献した。だが、2017年は故障の影響もあって打撃成績が悪化。持ち味の一つだった盗塁阻止率も2016年の.310から.098に落ちた。

秋山翔吾は本塁打&打点でキャリアハイ、OPS.933をマーク

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