岡本和真を「舐めている3人」 好調維持のスラッガーを“師匠”呼び、じわり浸透中
左翼席へ“チーム1号”「ベンチの雰囲気も変わる」
第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に挑む侍ジャパンの岡本和真内野手は、壮行試合4試合で13打数5安打(打率.385)チーム最多の6打点と打撃好調を維持した。4日にバンテリンドームナゴヤで中日と対戦した「カーネクスト侍ジャパンシリーズ2023 名古屋」では、待望のチーム初本塁打を放った。今後は6日に阪神、7日にオリックスと対戦する「カーネクスト 2023 WORLD BASEBALL CLASSIC 強化試合」(京セラドーム大阪)を経て、WBC本番を迎えるが、一塁でのスタメン奪取へ向けて猛アピールしている。
“ノーアーチ”の呪縛からチームを解き放った。1-1で迎えた7回。先頭の岡本が中日2番手・柳裕也投手の初球のスライダーを捉えると、打球は左翼席へ一直線。決勝ソロは、壮行試合4戦目にしてチーム初の本塁打にもなった。「いやいや、まあその、1発で仕留められたのは良かったですが、まだ壮行試合なので、本戦に行った時にしっかりやれるように準備したいと思います」。例によって口調は控えめだが、壮行試合全4戦で打点をマークし、日に日に存在感を強めている。
吉村禎章打撃コーチは「この広い球場で、ああいう場面で初球から狙って打ってくれると、ベンチの雰囲気も変わる。最近試合の流れが少し重かっただけに、あの感じ、良かったですね」とチーム全体への波状効果を期待した。さらに「いろいろなポジションを守りながら、ホームランあり、タイムリーあり、相手守備陣のポジションを見ながら1点を取る形もあった。チームで一番結果を出している」と吉村コーチが称えるように、内野ゴロで三塁走者を生還させて得た打点も2つあり、打撃内容は臨機応変で多彩だ。