“大一番”控えるも…見えぬ韓国の腹の内 日本戦で実績の右腕が強化試合で登板せず
6日はオリに敗れるも…小技を駆使し阪神に逆転勝利
宿命の対決へ向け、日本と韓国の駆け引きはもう始まっている。韓国代表は7日、京セラドームで行われた「カーネクスト 2023 WORLD BASEBALL CLASSIC 強化試合」で阪神を7-4で下したが、バスターエンドランありセーフティスクイズあり、小技を駆使した内容だった。10日には「カーネクスト 2023 WORLD BASEBALL CLASSIC 東京プール」1次ラウンドの2戦目で、日韓が雌雄を決する。
阪神の岡田彰布監督は敗戦後、韓国代表の印象を「初球にバスターエンドランをしたり、ランナー三塁でセーフティをしたり、ホームランバッターをそろえるのではなく、今回はこうやってくるのかなと感じました」と語った。
韓国代表は1点を追う5回、無死一塁で「8番・捕手」のヤン・ウィジ捕手(斗山)が、初球にバスターエンドランを敢行。ヤンはバントの構えから一転、外角高めのスライダーを右前に運び、無死一、三塁にチャンスを広げ、この回一挙3点の逆転劇へとつなげた。
2点リードで迎えた8回には、キム・ヘソン内野手(キウム)の右越えソロ、パク・コンウ外野手(NC)の右越え適時二塁打で2点を加え、なおも1死三塁。ここでパク・ヘミン外野手(LG)は初球を、定位置に守っていた三塁手・佐藤輝明内野手の前へ転がし、セーフティスクイズに成功。5点差をつけてダメ押しした上、一塁もセーフとなった。イ・ガンチョル監督は「スクイズは私が命じた作戦ではなく、選手個人の判断で行ったものです」と話した。真偽はともかく、侍ジャパンにとって韓国が油断できない相手であることを再認識させられたシーンだった。