絶好調の吉田正尚か、不振脱却の村上宗隆か… 栗山監督が侍Jの「4番」を託すのは?
本塁打後4打席凡退も「毎年この時期は差し込まれることが多い」
一方、村上は4番を務めた5試合で、16打数2安打(打率.125)。打点ゼロは4番として物足りないところではあった。スタンドの観客から「村神様!」の掛け声も飛んだ7日のオリックス戦で、初回の第1打席で3ランを放ったが、第2打席以降は3打席連続空振り三振を含め、4打席凡退したことも気になるところだ。
「本番へ向けて、いい段階を踏んでこられている。必ず調子は上がってくるので、しっかり、いろいろなことを考えながらやっていきたい」と村上。やや振り遅れる傾向が目立つことを認めた上で、「毎年この時期には差し込まれることが多いので、いつも通りです」と語った。例年ならオープン戦前半のこの時期に、調子をピーク近くまで持ってくるのは、23歳の若者にとって容易ではない作業のはず。とは言え、今大会で若い村上が4番を全うすれば、長い目で見てNPBの将来につながるとの見方もある。
栗山監督は「3冠王の打者は、必ず打ってくれると信じています」と語り、打順についても「これが本番(の形)かは別として、考えていきたい」と含みを持たせた。いずれにせよ、世界一の座奪回を目指す侍打線の形がはっきりと見えてくる。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)