“厳戒態勢”で見えた韓国の本気度 メダル逃した五輪経て…指揮官が示した勝利への自信
キム・ハソンは同僚ダルビッシュからの言葉を明かした
投手陣では昨年、韓国で11勝をマークした26歳の左腕ク・チャンモ投手(NC)。「6年12億くらいの契約をしたばかりのピッチャー。彼は2017年のアジア野球(アジアプロ野球チャンピオンシップ)で山川穂高選手にホームランを打たれていて、山川だけは抑えたいんだというような話をずっとしていますね」。侍ジャパンは過去、韓国の左腕に苦しめられた傾向にある。今回はこのク・チャンモ攻略が大きなポイントになるかもしれない。
そして何より、脅威の存在になりそうなのが、トミー・エドマン内野手(カージナルス)とキム・ハソン内野手(パドレス)のメジャーリーガー二遊間コンビだ。石井アナはエドマンに単独取材したそうで「『キム・ハソンとのコミュニケーションはバッチリ』と話してました。スイッチヒッターの彼が打線に加わることで一気に攻撃力が上がります」と話す。
エドマンは侍ジャパンのラーズ・ヌートバー外野手と同僚だが、メジャーの実績はエドマンが上。「イ・ガンチョル監督は『2人の内野守備は鉄壁、エドマンは打撃もいいので流れを作ることに関して期待している』と言ってました」。攻撃陣に関しては指揮官も自信満々で「東京五輪の比じゃない」と断言しており、石井アナは「それを聞いた時はちょっと怖いなという感じはありました」と感想を述べた。
キーマンの一人、キム・ハソンにもインタビューしたという。「彼はパドレスのキャンプで調整していたので、いろいろ親睦も深めて話してきました。『去年(150試合、11本塁打、59打点、打率.251)はプレーオフにも進んだし、野球人として成功したよね』と言ったら『たまたま運がよかっただけだし、まだまだ自分でつかみとっている感じはない』って。向上心のある男だなってすごく思いましたね」。
キム・ハソンは韓国戦の先発が予想される侍ジャパン・ダルビッシュ有投手の同僚。「ダルビッシュから『俺が投げるよ。でもお前の弱いところは全部知っているからな』と言われたって言ってましたけどね。楽しみですよね」。まさに見どころ満載。今回も日韓戦からは目が離せない。
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)