大谷翔平を米国代表監督が警戒「世界で一番」 初戦に集中も「毎晩見るのが楽しみ」
米国代表の先発ウェインライト、初戦の英国代表は「格下とは思わない」
野球の世界一を決める第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンド、米国アリゾナ州で行われるプールCの英国、カナダ、米国、メキシコ、コロンビアの5チームが開幕を翌日に控えた10日(日本時間11日)、会場となるチェイス・フィールドで会見を行った。【フェニックス(米アリゾナ州)=木崎英夫】
投打ともに充実した陣容を誇り大会2連覇を狙う米国代表のマーク・デローサ監督は、午後12時半から公式会見に臨み「日々、選手たちとの意思疎通を重ねていい感じだ。このチームを指揮できることを光栄に思うと同時に、この大会に勝つために必要となることは何かにフォーカスしている」と笑みを浮かべた。
デローサ監督は、昨年12月にサンディエゴで開催されたウインター・ミーティングでの会見で「大谷には米国と対戦する1日前に投げてほしい」とジョークを飛ばし笑ったが、この日の会見では臨戦モード。9日の中国戦で投打に躍動した大谷翔平について問われると、「ショウヘイは世界で一番のプレーヤーだと思っている。彼を毎晩見るのはとても楽しいことだが、チームは明日の試合に集中している」と言葉の隙を作らない。
会見には日本で旋風を巻き起こしているラーズ・ヌートバーが在籍するカージナルスのノーラン・アレナド内野手他2選手が参加。ヌートバーの兄貴分として知られるアレナドはヌートバーへの思いを一気に述べた。
「とても嬉しいこと。フィールドで懸命な姿を見せる彼を仲間たちも気に入っている様子。彼は日本人としてのルーツを示し戦えることをとても誇りに思っている。(この戦いを)“超真剣に”受け止め臨んでいる。ファンに気合の叫びを向ければファンもそれに応える。気持ちで通じ合っている。その存在が認められてしかるべき。日本はとてもいいチーム。その中にいる彼を僕は嬉しく思う」
米国代表の初戦は、11日(同12日)に行われる第2試合の英国戦。アレナドとともに会見に臨んだ先発予定のアダム・ウェインライトは「彼らが格下とは思わない。勝つことに飢えている。いつもと変わらぬ準備で臨む」と意気込みを話した。
連覇の使命を背負った米国代表の会見には、凛とした空気が漂っていた。
(木崎英夫 / Hideo Kizaki)