巨人・原監督が「自信を持たせてくれた」 カナダ代表の39歳元助っ人が保持する不屈の精神

9年前に一発食らったバレンティンと言い合い…2軍降格を覚悟した

 マシソンは、地元メディアから初陣について問われるとその心境を簡潔に述べた。

「僕の野球人生はずっと不安と緊張を強いられる場面での投球でしたから。気持ちは多少高ぶってはいましたけどね。でも5点差があったので、積極果敢にゾーンを攻めストライクを取る意識を持って投げました」

 日本時代の不安と緊張の日々からマシソンは多くを学んできたという。

 自分を強くした、その始まりが9年前の4月だった??。

 2014年4月16日の神宮球場。1点リードの9回に登板したマシソンはヤクルトの主砲バレンティンに同点弾を浴びた。セーブチャンスをふいにしたばかりか、ダイヤモンドを回る際にバレンティンと言い合い、両軍のベンチが飛び出す不穏な空気を作ってしまった。試合後、監督室に呼ばれた。2軍の降格のお告げを覚悟した。ところが、原辰徳監督からまったく予期せぬ言葉を耳にする。

「グッジョブ! 強気でいい投球だったじゃないか。闘争心にあふれていたな。僕は君をクローザーとして使うから。あしたから頑張って!」

原監督の言葉が「ずっと僕の背中を押してくれている」

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