驚いたWBCの熱狂「会話が聞こえない」 米国41歳右腕、参加は「お金のためではない」

キューバ戦に先発した米国代表のアダム・ウェインライト【写真:Getty Images】
キューバ戦に先発した米国代表のアダム・ウェインライト【写真:Getty Images】

メジャー通算195勝の41歳が4回5安打1失点の好投

 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の準決勝が19日(日本時間20日)、米フロリダ州マイアミのローンデポ・パークで行われ、米国が14-2でキューバを下し、2大会連続の決勝進出を決めた。米国先発のアダム・ウェインライト投手(カージナルス)が4回5安打1失点と試合を作り、勝ち星をあげた。

 41歳の豊富な経験が生きた。初回、先頭から3者連続内野安打を許した。一呼吸を置くため「自分に『捉えられていないし、いい打球も飛ばされていない』と、言い聞かせた。だから、投げ続けるだけだった」と深呼吸した。メジャー通算195勝を誇る右腕は、無死満塁から押し出し四球で先制点を献上するも「無死満塁は今まで100回くらい経験している」と開き直り、その後は3者連続で内野ゴロに仕留め、リズムに乗った。

 4回を投げ64球で降板。2番手のマイルズ・マイコラス投手(カージナルス)にバトンを託した。降板後、ベンチから勝利を見届けたウェインライトは「国を代表して戦っている。お金のためにWBCをプレーしているわけではない。野球と、この国が好きだから。素晴らしい気分だ」と高揚していた。

 12日の英国戦でも先発し、4回49球で5安打1失点と好投し、白星をつかんでいた。しかしこの日の雰囲気は一味違ったようだ。「今まで投げてきた中で、最も熱狂的な雰囲気で投げた。ファンは試合を通して夢中だった。ベンチで会話が聞こえないほどだった」とファンの声援に感謝し、準決勝のマウンドを楽しんだ。

(Full-Count編集部)

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