日本での8年間は「人生最高の体験」 元巨人助っ人が感謝「正しい野球を学んだ」

WBCカナダ代表のスコット・マシソン【撮影:木崎英夫】
WBCカナダ代表のスコット・マシソン【撮影:木崎英夫】

マシソンはカナダ代表としてWBCに出場、1試合に登板して無失点だった

 2012年から巨人でプレーし、第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)にカナダ代表の一員として参加したスコット・マシソン投手が、日本時代の思い出を回顧した。8年間を「人生最高の体験」と喜び、原辰徳監督や阿部慎之助捕手(現ヘッド兼バッテリーコーチ)との絆を明かした。

 2012年に来日1年目でいきなり40試合に登板して防御率1.71をマーク。2014年には守護神として30セーブを挙げるなど、NPB通算421試合に登板して27勝29敗、54セーブ174ホールドを誇る。日本では「最高の8年間だった。正しい野球のプレーを学び、自信を深めることができた。私の知っている野球に関する全てのことは、日本で学んだことだ。自分と体を信じて、スローダウンすることを学んだ。そして、キャッチャーを信頼すること。球界最高の捕手の1人であるアベと最初にバッテリーを組めたことは幸運だった」と感謝した。

 阿部とは幾度となくバッテリーを組み、多くの学びを得た。「(サインに)首を振ると同じサインを出してきて、後で理由を説明してくれた。私が知っている中で、最も賢い選手だ。そして何千人の投手と組んできたから、野球を知っている。(サインの)意図を教えてくれる数少ない捕手で、多くのことを学んだ」と“相棒”を称えた。

 また「来日したときに会えて良かった。私のキャリアを大きく助けてくれた」と話したのが原監督の存在だ。2014年は初登板で黒星を喫するなど4月16日時点で防御率12.38と低迷。それでも抑えに指名され翌17日にその年初セーブを挙げると、守護神としてリーグ優勝に貢献した。「絶不調にも関わらず、クローザーになった。(原監督の言葉のおかげで)結果的にそのシーズンは素晴らしい成績を収めることができた。何を成し遂げたかではなく、どう考えるかが重要だということを学んだ。ハラは自信を与えてくれた」と“恩人”を思い浮かべた。

「この2人から多くのことを学んだ」と繰り返したマシソン。WBCでは1次リーグ敗退となったが、1試合に登板して1イニングを無失点に封じた。39歳になってもなお戦い続ける右腕の心には、常に日本で得た学びがある。

(Full-Count編集部)

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