侍J、劇的サヨナラで決勝進出　村上が歓喜の一打の世界一王手…大谷から始まった奇跡

7回3点ビハインドを吉田正尚が起死回生の3ラン、9回サヨナラ

　野球日本代表「侍ジャパン」は20日（日本時間21日）、米国フロリダ州マイアミのローンデポ・ボールパークで行われた「第5回ワールドベースボールクラシック（WBC）準決勝・メキシコ戦で、劇的なサヨナラ勝利を飾り、2009年の第2回大会以来、14年ぶりの決勝進出。苦しんできた村上宗隆内野手が（ヤクルト）が土壇場で奇跡の一打を放った。決勝は米国と戦う。

　侍ジャパンは先発の佐々木朗希投手（ロッテ）が4回にメキシコ代表・ウリアス内野手（ブルワーズ）に3ランを浴び、先取点を許した。なかなか本塁が遠かったが、7回2死一、二塁の場面で、吉田正尚外野手（レッドソックス）が右翼ポール際へ起死回生の同点3ラン。今大会13打点の大会新記録となる一打で試合を振り出しに戻した。

　8回には2番手で好投を続けていた山本由伸投手（オリックス）がつかまり、無死二塁からベルドゥーゴ外野手（レッドソックス）に勝ち越し二塁打を浴びるなど、2失点。点差を広げられた。8回に山川穂高内野手の犠飛で1点を返した。

　そして迎えた9回。先頭の大谷翔平投手（エンゼルス）が気迫の二塁打で出塁し、吉田が四球で一、二塁に。そして村上が左中間を破る劇的な一打を放ち、代走だった一塁走者の周東佑京外野手（ソフトバンク）がサヨナラのホームを踏んだ。侍ナインたちは一斉にグラウンドに飛び出し、歓喜の輪をつくった。