朝食時間から「勇気をもらいました」 昨夏王者・仙台育英にパワー注入した“仲間”

進化し続ける仙台育英、初戦辛勝の課題を消化「機動力と打力を…」

 能代松陽にパワーをもらった仙台育英は実際、本番の試合でも龍谷大平安を圧倒した。まず初回に1番・山田脩也内野手(3年)が左前打で出塁し、すかさず盗塁に成功。これを足がかりに先制点を奪ったが、これに須江監督は「自分たちの今日やりたいという意思表示ができたので、理想の展開に持ち込むことができました」と目を細めた。延長10回タイブレークで2-1のサヨナラ勝ちした初戦の慶応(神奈川)戦を踏まえてやってきた練習がいきなり成果を上げたからだ

「初戦で私たちの打力というのがまだまだ足りないなというのを学びまして、相手より上回るのは何かと考えたら、機動力と打力をコラボレートしていけば、突破口が開けるかなということを再確認しまして、雨で日程があきましたから、そういった練習を多くつめた。まさに練習のたまものというプレーが1、2番バッターのところでできたのが非常に大きかった」

 そこから勢いに乗って、勝利をつかんだわけだが、もちろん、朝食タイムで自然と奮い立たせてくれた“能代松陽効果”もあったということだろう。準々決勝は報徳学園(兵庫)戦。「一番攻守に力強い野球をバランスよくされているのは報徳さんと思う。明日が決勝戦のつもりで臨まないと勝てない相手」と須江監督。「東北で残っているのは僕たちだけになりましたから」。仙台育英ナインは気合十分だ。

(山口真司 / Shinji Yamaguchi)

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