延長の采配に「勇気が持てなかった」 手痛い送球ミスも…仙台育英監督が語る別の課題

仙台育英・須江航監督【写真:小林靖】
仙台育英・須江航監督【写真:小林靖】

延長10回タイブレークで4-5で、仙台育英は敗戦

 目指した甲子園夏春連覇はならなかった。「第95回記念選抜高校野球大会」が阪神甲子園球場で開催され、大会10日目の29日、準々決勝で昨夏王者の仙台育英(宮城)が姿を消した。報徳学園(兵庫)に延長10回タイブレークで4-5で敗れた。土壇場の9回表2死から同点に追いついたが、最後は力尽きた。須江航監督は「監督の采配で勝たせてあげられなかった」と唇を噛みしめながら、早くも夏の巻き返しを誓った。

 須江監督が悔しそうに振り返ったのはタイブレークの延長10回表、1点を奪い、なお1死一、三塁で、打者の田中優飛投手(3年)にフルカウントからスクイズのサインを出せなかったことだという。「タイブレークの表(の攻撃)は何がなんでも2点以上を取りにいかなければいけないんですよね。田中の打力を考えたら、ファウルでスリーバント失敗になってもいくべきだったと思いますね。監督の度胸がなかった。勇気が持てなかった」。

 ただ、こうも言い切った。「次、頑張りたいなと思える負け方でよかったんじゃないかと思います」。延長10回裏、バント処理で手痛い送球ミスをした登藤海優史内野手(2年)についても「登藤よりうまい選手はいません。登藤よりうまい内野手を僕は東北地方で見たことがない。そんな彼が一瞬の迷いなのか、何なのかはわかりませんが、でも、その後、彼はサードゴロをアウトにしたじゃないですか。僕はそれでよくやったと思います」とかばった。

「課題は明確」指揮官の視線は、すでに夏へ

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